遺留分の意味について

遺留分とは

遺言等によっても奪うことのできない、相続人固有の権利のことです。
遺留分を有するのは、以下の方です。
・被相続人(亡くなった方)の、配偶者(妻・夫)
・被相続人の子(孫、ひ孫)
・被相続人の直系尊属(父母等。被相続人に子供がいない場合のみ)
被相続人の兄弟姉妹は、遺留分はありません。

遺留分の割合

遺留分の総額は、被相続人の財産の2分の1です(直系尊属のみが相続人である場合のみ、被相続人の財産の3分の1)。
この「2分の1」の枠を、遺留分権利者で分け合った額が、その方の遺留分ということになります。
多くの場合、本来の法定相続分の半分になります。

遺留分減殺請求権の行使

遺留分を主張するためには、明確にその意思を伝える必要があります。これを、遺留分減殺請求権の行使といいます。

遺留分減殺請求権は、行使しなければやがて消滅します。
具体的には、「相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないとき」「相続開始の時から10年を経過したとき」には消滅してしまいます。
遺留分減殺請求権は、被相続人が亡くなってから1年以内に行使するのが安全です。

遺留分減殺の対象

遺留分減殺の対象は、一般的には遺言による遺贈等なのですが、遺言の有無にかかわらず、巨額の生前贈与などによる遺留分の侵害もありえます。

遺留分と遺言

最近では、相続が発生したときに備え、遺言を残しておくことが多くなってきました。
司法統計によると、平成27年度の「遺言書の検認」の件数は全国で16,888件。
日本公証人連合会統計によると、平成27年の公正証書遺言の作成件数は、110,778件。
いずれも増加傾向です。
将来の相続に備えて遺言を残しておくこと自体は大変良いことですが、遺言が作成されている場合に必然的に持ち上がってくるのが、「遺留分」に関する争いです。
今後、遺留分に関する争いも増加していくことが予想されますが、遺留分はとても複雑な分野ですので、まずは弁護士への相談をおすすめします。

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