木村一基九段、王位獲得!

木村一基九段が46歳にして初タイトルを獲得しました。

プロ将棋の世界もコンピュータを使った事前研究が不可欠になっていますが、木村新王位も研究にコンピュータを活用していることを公言していました(「将棋世界」2018年11月号対談記事)。

もともとすごく強い棋士だった(でもタイトルにはギリギリで手が届かなかった)木村九段が新しい技術を取り入れることでどれほど強くなるのかと個人的に注目していたのですが、今年は竜王戦挑戦者決定戦に進出するなど大活躍をつづけ、ついに初タイトルを獲得したということで、やはり良い影響があったのかもしれません。

それにしても、今回破った相手がコンピュータ将棋時代の申し子みたいな豊島将之名人というのがまた面白いところです。豊島名人はコンピュータで徹底的に事前研究をおこない、実際の対局では研究の範囲内ではほとんど考慮時間を消費せず、研究を外れるといきなり大長考するというある意味「キャラの立った」棋士なのですが、とにかくスキがなく強い棋士です。

木村新王位は前掲の将棋世界の対談でコンピュータの便利さを説きつつも、それだけでは身につかない人間の「粘り」の重要さを力説していたのですが、人間の力とコンピュータの力をそれぞれいかに制御し高め合うかが重要な現在のプロ将棋の世界で、46歳の木村九段が若い豊島名人を破っての初タイトルの獲得ということで、これもまたこれからはじまる時代を示唆する出来事だったと思います。

オジサンでも、新しい技術から逃げず、ただ単に若い人の真似をするのでもなく、ちゃんと前向きに、それまでの経験を生かして取り組めば厳しい勝負の世界で戦えると思える、とてもいいニュースでした。